不思議なお魚パティとラフィーネ 第 4 話 ミドリガメのカメさん 2001.01.01
パティの家族構成 | お母さん:ミーユ お父さん:マルーロ 長女 :ラフィーネ 次女 :パティ 長男:マーロ |
パティ | 31年前の思い出の小学生 |
お母さん ミーユ | パティに名前をつけてくれた、とっても優しくて素敵なお姉さん |
ネネお母さん | マユミとミドリのお母さん |
キリンさんの マユミ | がんばり屋 リリーとコー君のお母さん・28年前の小学生 |
キリンさんの リリー | マユミの子供 女 中2 |
キリンさんの コー君 | マユミの子供 男 小5 |
ミドリガメの カメさん | ネネお母さんが頂いたカメさん |
ミドリ | マユミの妹 |
雪の精 舞ちゃん | 明るくて、ほがらかな舞子ちゃん |
赤いリンゴの ユミちゃん | サックスの演奏家 |
青いリンゴの アキちゃん | フルートの演奏家 |
エンジェルyukiさま | Angelさん 天使のようにやさしい人 |
カメさんが、とうとう天に昇っていきました
パティの友達にとっても素敵な家族がいます。 お姉ちゃんはリリー、弟はコー君、お母さんはマユミ。 キリンさんの家族で、3人で暮らしています。 ![]() ![]() ![]() ![]() マユミ リリー コー君 リリーとコー君は、いつもお母さんを助けています。 お客さまが来たときは、お母さんがいれたコーヒーを コー君やリリーが「どうぞっ!」って出してあげます。 ![]() コーヒーの後は、お湯をキュウスに入れて 「コポコポコポ」っと注いで 「お茶どうぞっ!」 気持ちがこもっているから、とってもおいしいんですよ。 ![]() リリーとコー君は、お母さんが2人のために働いてて 疲れているのを知っているからなんです。 優しい「思いやり」のあるコー君です。小学生なのにエライなあーー♪ リリーもお手伝いします。 えらいね ふたりとも |
コー君はサッカーが大好きです。 パティとも仲良しです。 今日は、パティの大好きな広場でサッカーです。 ![]() パティとリリー コー君とラフィーネ いつものメンバーは、パティとリリー 対戦するのはラフィーネとコー君です。 パティのキック あっ! ラフィーネがボールを奪ってコー君へパス さあ コー君のシュート やったあー ゴールだ! 今日は、リリーとパティの組が負けました。 次は負けないぞっ。 |
その夜、お母さんマユミとリリーとコー君の3人でクリスマス。 雪がちょっとだけ チラチラしました。 ちょこっとホワイトクリスマス。 ![]() 夕方、黒色のネコさんが素敵な物を届けて下さいました。 「ごくろうさまネコくん。ありがとう」 コー君が受け取りました。 送り主はっ 「Miiyu……」 あっ ミーユお姉さん! 「お母さんっ ミーユお姉さんからだよっ」 「まあーっ そうー いつも気にかけてくれて嬉しいね。優しいお姉さんっ」 「うんっ ぼく ミーユお姉さん 大好きだよっ!」 ![]() |
包みを開けてみると「太陽がいっパイ」というパイでした。 カードにはこんなメッセージが書いてあります。
![]() 「本当に元気になりそうだねっ お母さん。 おいしいね。ミーユお姉さんありがとう」 お母さんマユミとお姉ちゃんリリーと弟のコー君は クリスマスケーキと「太陽がいっパイ」を仲良くいただきました。 かぼちゃパイ、りんごパイ、たまごパイ うーん どれも おいしいーー。 |
その夜、まこちゃんから悲しい知らせが届きました。 まこちゃんはマユミの小学生の時からの友達です。 2000年12月25日 20世紀最後のクリスマスの夜 万年生きるといわれたミドリガメの「カメさん」が静かに眠りました。 ![]() シャン シャン シャン…… シャン シャン シャン…… ソリを引くトナカイの鈴の音が、遠くなるとともに、カメさんの灯も消えてゆきました。 ![]() 「マユミ ミドリ まこちゃん 今まで育ててくれてありがとう」 「これからはネネお母さんと一緒に暮らすことになりました」カメさんの残した言葉 |
ネネお母さんは、マユミのお母さんです。 ミドリガメのカメさんは ネネお母さんが病気がちだったので、パティのお父さんが送ったのでした。 入退院を繰り返すネネお母さんへ カメは「万年生きる」と言うことからの贈り物でした。 ![]() がんばって ネネお母さん 入院のたびにカメさんは、ベッドに横たわるお母さんに向かって…… ![]() ネネお母さん 「お母さん がんばって ネネお母さーん 私が代わりになってあげます。良くなって下さい。お母さーん 天使さまお願いです…… ネネお母さんを助けて下さい。 私の万年ある命の100年でも200年でも差し上げます。 どうかネネお母さんを救って下さい。お願いします」 必死にお祈りするカメさん…… ネネお母さんは何度も入院しましたが、そのたびに元気になって戻ってきました。 カメさんが何度も何度も奇跡を起こして下さったのです。 |
しかし、ネネお母さんも、とうとう力尽きて天使さまになる日がやってきました。 その時、カメさんの目から、悲しみに満ちた涙が「ポロー」っとこぼれました。 ![]() 「ネネお母さん、どうして行ってしまうのー 私は連れていってくれないのー」 「カメさん、もういいのよ。 私について来てはいけません。残っていなさい。 残って、マユミと妹ミドリを助けてあげてっ。 ねっ 頼みましたよ。 2人の人生は、まだまだこれから始まるのです。支えが必要なんです。 力になってあげて下さい。 カメさん お願いしましたよ。 ねっ もう、そろそろ行かなくてはなりません。 約束の・と・き・が・来ました」 そういうとネネお母さんは静かに眠り 天に向かってすーーと吸いあげられました。 ![]() ![]() 「お母さーん お母さーん おかあ さぁーーーん」 ![]() マユミとミドリとカメさんが涙一杯でお見送りしました。 ![]() ありがとう お母さん こうしてネネお母さんは天使さまになったのです。 ![]() |
その後、カメさんを育ててくれたのが友達の「まこちゃん」でした。 カメさんは、ネネお母さんと別れた後も生きつづけたのです。 あれから28年です。 それはカメさんの時間で「万年」にあたるのでしょうか。 皆んなに愛された『カメ』さん…… 幸せを運んでくれた『カメ』さん…… そのカメさんが2000年のクリスマスの日に…… 天使になろうとは…… ![]() ![]() 「ねえ お母さん 何か聞こえるよっ」コー君がいいました。 ![]() 「ほんと ねぇねぇ 窓を開けてみてっ」マユミとリリーの声 ![]() 窓を開けると、 ![]() 雪の精 舞 ![]() ![]() その向こうから、サックスの♪音色がしています♪ ![]() あっフルートも♪聞こえます。♪ 「お母さん サックスはリンゴの ![]() フルートは ![]() カメさんを送ってくれているんです。 優しい友達に恵まれた家族ですね。 ♪ー♪ー♪ーー ♪♪ー ♪♪♪♪ー ♪♪♪ーー ♪ー♪♪ーー ♪ー カメさんは、2人の奏でる美しいメロディーに送られ 親しかった皆んなに別れを告げながら天に昇っていきました。 |
![]() 「マユミ ミドリ まこちゃん 育ててくれてありがとう。 みなさんっ 仲良くしてくれて ありがとう。 これからは、天の上からネネお母さんと一緒に皆んなを見守っています。 みなさん さようならー」 ![]() 「カメさんありがとう 私達はカメさんのことを一生忘れませんよー」 雪の精、 ![]() マユミとリリーとコー君は、大きな涙をこぼしながらお見送りしました。 「ありがとう カメさーん さようなら カメさーん 」 見送る3人の目からこぼれる涙は、ホホを ![]() 雪の ![]() 「さ よ う な ら ー ー ー 」 |
お わ り