不思議なお魚パティとラフィーネ 第52話 ヨーヨさん    2024.01.07s

 
第52話の仲間たち
パティの家族構成 お母さん:ミーユ   お父さん:マルーロ
長女  :ラフィーネ  次女 :パティ   長男:マーロ
パティ31年前の思い出の小学生
お母さん ミーユパティに名前をつけてくれた、とっても優しくて素敵なお姉さん
ヨーヨさんテニススクールで働いていた、やさしいお姉さん
葉っぱさんイチョウの葉っぱさんたち
エンジェルたちエンジェル保育園の仲間たち
アリさんパティの仲間たち
バッタパティの仲間たち
虫さんパティの仲間たち
エンジェルyukiさまAngelさん 天使のようにやさしい人 高知市にお住まい


ヨーヨさん

 パティの家族は不思議なお魚です。
 いつも水の中にいるわけではありません。
 空を飛んだりする、とっても不思議なお魚です。

 お母さんの名前は「ミーユ」
 赤ちゃんの名前は「マーロ」といいます。

パティの家族
パティの家族

 今日もパティの大好きな広場へ来ています。
 広場は遊ぶにはすごく楽しいところ

 かけっこも出来るんだ!
 草原だからころんでも痛くないんだ!


パティの広場
三重県津市久居


 広場にはバッタにアリさん
 てんとう虫に小鳥さんもいます。
 みんなパティの仲間です。


「パティ 父さんがアルバイトに行ってるでしょう」

「うん テニスでしょう」

テニスボール


「そうよ そこのフロントのお姉さん」
「ヨーヨさんとか父さんがいってたね」
「そうよ ヨーヨさん」

「妖精のような人だっていってた」
「かれんな きれいなお花の妖精かな……」

「父さんが面接に行った時、最初にお会いした人だって……」
「ふーん そうなんだ」

パティ


「もう6年も前のことですよ」
「えー もう そんなになるの…… 早いねー」

「父さんは楽しんでるようですよ」
「何だか元気になった感じがするよ」

「とってもいい会社だっていってた。行くのが楽しいって……」
「働くのが好きだから、楽しいんでしょうね」

「掃除も大切なことなんだって…… だから精いっぱい頑張ってるようよ」
「父さんは、掃除も好きだからね」

「前のテニススクールの時の写真がありますよ」
「砂で絵を描いた写真でしょう?」

ドラエモン

くまさん

「そうですよ。子供たちが喜んでたって……」
「レッスンが終って出てきた所に描いたらしいね」

「そうそう グッドタイミングの場所です」
「子供たちに、おつかれさまって声かけているようです」
「ええ そう見えますね」



「ヨーヨさん やめるって……父さんがいってたよ」

「そうなの 父さんがいろいろお世話になったんでしょう。
 何も分からなかったから、やさしいお姉さんがいて安心したみたい」

「最初の頃は帰ってもパソコンで整理してたね。夜遅くまで……」

「多分、あれはテニスの生徒たちの家までの道順ですね。
 パソコンで地図の上に道順を書いて印刷していたんですよ」

「2週間くらいは疲れて帰ってたけど、地図作りは続けてたよ。
 地図が完成してからは余裕ができたのね。気分が楽になったみたい」

「なれて来たんですね」


 会社の入口にはイチョウの木があり、秋から冬になると
 葉っぱが黄色になってとてもきれいです。

 やがて葉っぱが落ちてしまいます。
 全部落ちてしまい、一枚もなくなります。

 下に落ちた葉っぱは、虫たちのおフトンになって
 冬を越すために役に立っています。

イチョウ葉のおふとん

 葉っぱをめくってみると、そこには虫さんたちがいました。
「虫さん 虫さん 温かいですか?」パティがいいました。

「ええポカポカです。これで寒い冬もだいじょうぶです。ありがとうね」
「いいえ どういいたしまして」


 物にはすべて役割があり、つながっているんです。
 役に立たない物などありません。みんなつながっているんですから……

 イチョウを見ているとあのやさしいヨーヨさんを思い出します。

「母さん 葉っぱに顔を書いてみました」

ヨーヨさん


「あら かわいいわね。ヨーヨさんなの……」
「はい 想像ですけどね」
「きっと にてますよ」

「だと いいけど」
「笑顔のヨーヨさんって感じですね」


「パティ ヨーヨさんに会いたいですか?」天の方から声がしました。

エンジェルyukiさま
エンジェルyukiさま

「はい あっ 天使さま エンジェルyukiさま」
「ヨーヨさんは エンジェル保育園のおゆうぎ会に来ていますよ」

「まあ そうでしたか。私も行っていいですか?」

パティ


「どうぞ いらっしゃい。
 広場のコスモスの花の入口から入っておいで」

コスモスの花

「はい コスモスさん入りますよ」
「どうぞお入り下さい」

パティはコスモスの花の真ん中へ入っていきました。
そこが天使の国への入口になっているんです。


天使の花園


 コスモスの花の真ん中を通り抜けると、エンジェル保育園へ出ました。
 エンジェルたちと、おゆうぎ会をしているヨーヨさんが見えました。


ヨーヨとエンジェル

「天使さま見えました。楽しそうにおゆうぎしていますね」

「見えましたか。エンジェルたちを楽しい気分にしてくれています。
 イチョウの葉っぱさん達も来てくれていますよ」

イチョウのみなさん

いつもヨーヨさんの出勤からお仕事が終わって帰るまで
ずーと木の上から見守っていた葉っぱさんたちです。

春には緑いっぱいのイチョウさんがヨーヨさんの来るのを
待っていました。

春の緑のイチョウ


秋になるとだんだん黄色に変わって、とてもきれいになります。

秋の黄色のイチョウ


 イチョウの葉っぱさんたちが木の上でお話をしています。
 ちょっと聞かせてもらいましょう。

「ねえねえ みんな ヨーヨさんがきましたよ」葉っぱさんの声

「ヨーヨさん おはようございます
 今日もがんばってください」

「葉っぱさん ありがとう がんばります」

「あっ みてみてヨーヨさんの車、私たちと同じ黄色だよ」

「ほんとだー おんなじだねーーー」
「黄色って、あざやかな色できれいだね」

「そうだね」
 葉っぱさんは、こんなお話をしながらヨーヨさんを見ていたんですね。


パティ

 パティもエンジェルたちのおゆうぎ会の輪に入りました。

 エンジェルyukiさまの心配りもあってヨーヨさんの
 お見送り会になりました。

 yukiさまからねぎらいの言葉がありました。

エンジェルyukiさま
エンジェルyukiさま

「ヨーヨさんお疲れさまでした。
 いつも笑顔でやさしくしている姿を見ていましたよ。
 長い間がんばりましたね。おつかれさまでした」

 エンジェルたちや葉っぱさんたちもお別れをいいました。

エンジェルとイチョウ

「ヨーヨさん おつかれさまでした 元気でねーー」



  お わ り