不思議なお魚パティとラフィーネ 第30話 四つ葉のクローバー   2008.11.02

 
第30話の仲間たち
パティの家族構成 お母さん:ミーユ   お父さん:マルーロ
長女  :ラフィーネ  次女 :パティ   長男:マーロ
パティ31年前の思い出の小学生
お母さん ミーユパティに名前をつけてくれた、とっても優しくて素敵なお姉さん
クローバーの精
アイリーン
困っている人に手を差し伸べて下さる4つ葉のクローバーさん
に咲いていてせを運んできます。
マリリンコウノトリのマリリン(26話)
パティの仲間小鳥さん、バッタさん、ありんこさん、てんとう虫さん
エンジェルyukiさまAngelさん   天使のようにやさしい人


困っている人を助けるお仕事をしている、アイリーンのお話



 パティの家族は広場へきました。
 トリさんやてんとう虫さん、バッタに、カマキリ
 アリンコさんもいます。


パティの広場

 鳥さん バッタ  てんとう虫  アリンコ

 みんなパティの家族のなかよしさんです。


「パティ みんな元気に遊んでいますね。
 パティもラフィーネも仲間にいれてもらいなさい」ミーユがいいました。



パティの家族


「はい 母さん
 あ 母さん クローバーさんもいっぱいです。
 あっちにも こっちにも 緑のはっぱが、いっぱい。
 アリさんもみんなも行ってみましょう」

「はーーい」


「クローバーがたくさん顔出しています。
 ふわふわしてておふとんみたい……
 でも寝ころんではいけないね 母さん」



パティ
  パティ
ラフィーネ
  ラフィーネ


 ミーユがいいました。
「そうよ クローバーさんがおれてしまうと、かわいそうでしょう。
 その中に、葉っぱが4まいついているのがありますよ。
 さがしてごらん パティ…… ラフィーネも」

「はい」


「1、2、3…… これは 1、2、3……
 これも3まい……  こっちのも1、2、3まい……
 4つ葉さーーん どこにいるのですか?」


 さがしてもなかなか見つかりません。もっと探してみましょう。

「1まい、2まい、3まい……  こっちのは1、2、3まい……
 これも3まいです。 ウーーン……」


「母さん なかなか見つからないです」
 こんなにいっぱいあるのに、みんな3まいです」


「パティ そんなに簡単には見つかりませんよ
 本当に幸せが必要な人のために出てくるんですからね。

 がんばっても、がんばっても
 なかなか幸せにめぐり会えない人のために……
 ひとつ多くの葉っぱを持って出てきます。

 1まい目は 夢や希望、2まい目は信じること、3まい目は愛
 そして4まい目は…… 幸せをあらわします。
 白い花も咲きます。 白は清らかなイメージですね」


「はやく会いたいなーー 4つ葉さんに…… 」パティがいいました。


3つ葉クローバー



 そこへ、コウノトリのマリリンが困った顔をしてやってきました。
 パティやアリさんたちもマリリンに気づき集まってきました。


マリリン
マリリン

パティ 鳥さん バッタ アリンコ


「マリリンさん 今日は元気がありませんね」パティの声
「ええ 困ったことがありまして……」マリリンは悲しい顔をしています。


「どうされました?」

「お仕事中パソコンがこわれ、大切な情報がなくなりそうなんです。
 どうすればいいのか困ってしまって……
 直るのかなあ……と考えていると、パティたちに会いたくなりました」


「それは不安ですね。でも、きっと……いいことが……あると思います」


 いつも明るいマリリンが、肩を落とし、ためいきばかりついていました。


「こんにちは…… こんにちは……
 何かお困りですか?
 私にできることでしたらお手伝いいたします。
 何かお役にたてるかも知れません。話して下さいますか?」

 そんな声が聞こえてきました。


「どこから聞こえてくるのかな…………?」
 声はマリリンの足もとのほうからでした。


 よーく見ると、クローバーさんです。


4つ葉のクローバー


 右へ左へと風にゆられて、ユーラ ユラー
 楽しそうに、素敵な笑顔でほほえんでいました。
 マリリンは安心して、クローバーさんに心配ごとを話しました。


 事情を知ったクローバーさんは、自分のことのように考えて下さいました。

「まあ そうでしたか。それではお仕事ができませんね。
 私に出来ることなら何でも協力いたします。

 少々おまち下さい。……」そういうと

 クローバーさんは、天使の窓からマリリンのパソコンをのぞいてみました。



「おまたせしました。
 大丈夫です。ちゃんと、もしもの時のために控えを残してありましたよ。

 それを使えば元にもどせます。
 私がお手伝いいたします。大丈夫ですよ。さあ 元気をだして……」


 クローバーさんは笑顔いっぱいで言いました。
 笑顔とやさしさにふれ、マリリンは気持ちが楽になりました。
 初めてお話した方ですのに、親身になって下さいます。


 困っている人に手を差しのべて下さいます。
 温かい思いやりをもった方に、出会えたことに感謝し嬉しく思います。
 人のために、一生懸命尽くそうとしてくれている気持ちが、伝わってきます。


「天使さまのお使いのかたかな……」マリリンは、ふとっ、そう思いました。


 天使のエンジェルyukiさまの声がしました。


天使さま
エンジェルyukiさま


「そうですよ。その方がクローバーの精です。
 みんなが探していた4つ葉のクローバーで、アイリーンといいます。

 に咲いていて、せを運んでくるアイリーン。
 4つ葉のクローバーの精にふさわしい方です。
 数えてごらん。 4まいありますから…… パティ」


アイリーン
  アイリーン


「はい 1、 2、 3まい 4まい。 あったーー
 母さんありましたよ 4つ葉のクローバー
 エンジェルyukiさまが教えてくれました」


「それはよかったですね。
 やっと幸運のお姉さんに会えましたね」ミーユがいいました。


 アイリーンがいいました。

「マリリン、もう大丈夫です。直っていますよ。
 私のところからなら見えます。 いつものようにお仕事できますよ」


「ありがとうございました。 アイリーンさま」

 エンジェルyukiさまがいいました。

「マリリンもパティもいい方に出会いましたね。
 この出会いを忘れないようにしましょう。

 困っている人に出会ったときは、助けてあげなさい。
 今日、助けて頂いたように…………
 それがアイリーンへの何よりの恩返しとなります」


「分かりましたね」

「はい」


 もう一度お礼を言おうと4つ葉のクローバーさんの方を見ると……
 野原からスーーと天にのぼって行くアイリーンの姿が見えました。
 アイリーンのいた所には、1通のお手紙が置かれていました。


アイリーン天へ
アイリーンお手紙


 皆さま、お力になれて嬉しく思います。
 私はもう行かなくてはなりません。
 どこかの町で困っている人が私を呼んでいますから…………



 お わ り