不思議なお魚パティとラフィーネ 第10話 受験生・エルル    2002.01.27

 
第10話の仲間たち
パティの家族構成 お母さん:ミーユ   お父さん:マルーロ
長女  :ラフィーネ  次女 :パティ   長男:マーロ
パティ31年前の思い出の小学生
お母さん ミーユパティに名前をつけてくれた、とっても優しくて素敵なお姉さん
エルルパティの友達のぞうさん
ぞうさんエルルのお父さん
雪(せっ)ちゃん雪の精、せっちゃん(本当は節子さんといいます)
雪の精 舞ちゃんエルルの仲良したち
midori天使メダカにも愛情を注ぐ優しい天使さま
天使さまたちエルルを励ましてくれる放射線影響研究所の天使の皆さま
エンジェルyukiさまAngelさん   天使のようにやさしい人


パティの友達エルルが受験、応援してあげましょう


 パティのともだちのエルル。
 エルルはぞうさんの家族です。


ぞう   
  エルル


 もうエルルも受験だって。はやいなあ
 今ごろ希望校めざして勉強かなっ


 エルルはお父さんと、とっても仲がいいんです。
 小さい時からずーーとお父さんと一緒でした。


 エルルのお家をのぞいてみましょう。あっ いるいるおじさんが……
 パティはぞうさんの背中へ乗っかりました。


pati
パティ


「こんにちはっ おじさん エルルは勉強?」
「こんにちはパティ うん やってるようだよっ」


「ねぇねぇ おじさん 何してるのっ?」
「これっ これは、エルルへの手紙だよっ」
「受験が終わったら届くようにと思って……書いてるんだっ」


zou
エルルのお父さん


「ふぅーーん。 何で……」

「そうね、話すのが照れくさかったりするじゃない。
 話しにくいことは、こうして手紙で送るのさっ……」


「パティはどう。話しにくいことは何にもないかい?お母さんに……」
「うーーん あんまりないけど、まだちっちゃいからかなっ」



「パティのお母さんミーユは優しくて温かーいから
 何でも話せるんだろうね」


Miiyu family


「おじさんもパティのお母さんには何でも話せるよ」
「不思議なくらいに……何でも」


「そうーー どうして……」
「うーん 気持ちがあったかーいからかなっ……」
「そうなんだー♪」


「ねえねえ おじさん エルルへのお手紙読んでもいいっ?」

「いいよ」



 エルル へ


「にぃーーーーーーーーーー」
 エルルっ♪ 父さんはあの笑顔が大好きです。


 2歳の頃、顔いっぱいで笑っていた、あの笑顔が忘れられません。
 白い歯を見せて、口を左右にいーーっぱい広げて……
「にぃーーーーーーーーーー」 覚えていますよねっ。


eruru


 あのエルルも、もう受験生っ。何だかとても早く感じます。
 毎日一緒にいるのに気づかず、いつのまにか成長してたって感じ……


 ケンカもしたねっ。プロレスもしたよっ。
 だんだん父さんが勝てなくなって、投げ飛ばされたりした。
 背負い投げで、いっぽーーん。  あれは効いたよっ。首が痛かったけど……
 でも今は、いい思い出っ


 学校を選んでいる時、教育理念に、人のために尽くす人間育成を……という
 学校の話をしてくれたエルル……


学校


 そんなエルルをみて、「いつの間にかこんなに成長してっ……」と思った。
 それは、すごい感激で嬉しくてしかたなかった。


 父さんはボランティアに行って、誰かのために自分が役に立っていることを
 肌で感じ、それが、なんと素晴らしいことなのかを教えてもらいました。


 みんなが喜んで笑顔いっぱいで迎えてくれました。
 この人達のためになら何でも出来るなっ。 頑張らないとっ、と思った。


 もう一度同じ所へ行った時は、「お帰りなさーい」と出迎えてくれました。
 素敵な仲間というか、不思議な人と人の「絆」のようなものを感じました。
 感動で胸が熱ーーーくなって、ジーーーーンときました。


夏めぐ



 勉強だけの人は父さんは好きではありません。
 友達を大切にし、泊まりにきてくれるような友達に囲まれているエルルが好きです。


ブーケ


 父さんは、エルルに何もしてやらなかったと思います。
 本人に任せてしまって、あまり聞いてやらなかった父さんです。
 エルルを信頼しているから放任主義にしました。


 でも、悩むこともあったでしょうに…… ほとんど自分で決断してきたエルル。
 父さんよりもエルルがずーーと偉いや!


 高校でもずーーーと「人のために役に立ちたい……」そんな人を目指して欲しい。
 いつも笑顔をありがとう。 エ ル ル……
にぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー♪
                        父
 

「おじさんっ エルルがこれを読むのはいつかなっ……もうすぐでしょう」
「そうだね。 試験が終わってからと思ってる」





「試験はいつなの」  「明日なんだ」
「そう あしたねっ」


「あのね、おじさん。明日エルルが試験に行く時に、天使さまにも送ってもらいます」
「エンジェルyukiさまかいっ」


Angel yuki
エンジェルyukiさま


「そうだよ」
「ありがとう嬉しいね。エルルも喜ぶと思うよ。yukiさま大好きだから」


「じゃあ yukiさまにお願いしてきまーーす」
「気をつけてなっ」


maiko  次の日、エルルが試験に行くために家を出ると
 パラッ パラッ パラッと こな雪が舞っていました。maiko
あれーーーーーー 良く見ると 天使さまたちです。maiko


 maiko 雪の精、雪(せっ)ちゃんと、舞 maikomaiko 舞ちゃんたちだーー♪。


「エルルーーー おはようーーーー♪」
「いってらっしゃーーーーーい。 がんばってねーーーーーー」


 エンジェルyukiさまもいます。
 yukiさまにお仕えしている midori 天使もいます。
 天使さまが、ひとり、ふたり、さんにん…… わあーーい10人もいるーー



天使の皆さま


「がんばってーー みんなで応援してますよー


 天を見上げるエルルの顔に、ポツッ ポツッと天使たちが舞い降りてきます。
 エルルは感動して涙がこぼれそうになりました。


    maiko
maiko 
namida


 一生懸命涙をこらえているエルル…… でも少し潤んできました。
 ちゃんとお礼が言えるかなっ。 maiko


「ありがとう 天使のみなさまっ がんばってきます」感謝の気持一杯のエルル


 エルルは、みんなの声援に見送られながら、受験会場へ向かいました。


 素敵なみんなに囲まれたエルルの受験は、きっとうまく行くことでしょう。



  お わ り