不思議なお魚パティとラフィーネ 第45話 サーヤとヨリちゃん    2017.11.11s

 
第45話の仲間たち
パティの家族構成 お母さん:ミーユ   お父さん:マルーロ
長女  :ラフィーネ  次女 :パティ   長男:マーロ
パティ31年前の思い出の小学生
お母さん ミーユパティに名前をつけてくれた、とっても優しくて素敵なお姉さん
サーヤさんテニススクールで働いていたお姉さん
ヨリちゃんテニススクールで働いているにこにこお姉さん
アリさん広場が大好きなアリンコさん
バッタさんアリさんたちの遊び仲間でグーリーといいます
てんとう虫さんなおなおといいます。
トンボさん広場へ遊びにくるトンボさん
マリー天使さまにお仕えしているひまわりの精マリー
レイリー天使さまにお仕えしている虹の精レイリー
雲さん見る人によって姿が変わって見える雲の精
子供エンジェル天使保育園のエンジェルたち
エンジェルyukiさまAngelさん 天使のようにやさしい人 高知市にお住まい


テニススクールのお姉さん サーヤとヨリちゃん

 パティの家族は不思議なお魚です。
 いつも水の中にいるわけではありません。
 空を飛んだりする、とっても不思議なお魚です。

 お母さんの名前はミーユ
 赤ちゃんをダッコしています。
パティの家族
パティの家族


 今回はテニススクールで働くお姉さんのお話です。

テニスボール
サーヤとヨリちゃん

「母さん サーヤさんがやめたんだって、父さんがいってたよ」
「まあ そうなの……」

「うん」パティは元気なく、悲しそうな顔で返事しました。

パティ
パティ


「パティ その顔は、とても悲しいのね」ミーユがいいました。

「うん とってもやさしいお姉さんなのに……ざんねんだなっ
 いつもレッスンに行くと、こんにちは。って声かけてくれるの……
 それがね 母さん。 母さんの声にきこえるんだ」

「そー いつもレッスンに行くのが楽しそうだったのは、それもあるのね」

「そーだよ。 サーヤお姉さんといつも一緒にいるのがヨリちゃんなの……
 にこにこって顔いっぱいで笑ってむかえてくれるの」

「そうなの…… それじゃ楽しくなるはずね」

「二人がいると、とっても嬉しくなってくるのよ。
 テニス場の入口までくると、銀色の車が見えるの
 あっ サーヤお姉さんがいる。ってわかるの
 そこからコートのほうへ歩いて行くと、ヨリちゃんの黒い車があるの
 きょうも二人おそろいだな。とわかるからルンルン気分になるんだ」

「そう パティの姿がみえるようですよ」ミーユがいいました。


「うっすらとお化粧してて、それがすっごく、かわいらしいの……
 そーだねえー 何にたとえればいいかな?
 そうそうコスモスのように愛らしいんだ!
 きっと、コスモスの精なんだね。お二人は……」

コスモス
コスモスの精 サーヤとヨリちゃん


「コスモスは、かれんな花ですものね。とってもかわいくて……」ミーユがいいました。


「そうだね 母さん 風が吹くとユーラリ ユーラリゆれて
 おげんきですかー。って いってるみたいです」

 パティと仲間たちの遊び場になっている広場にも、コスモスが咲いています。
 その花は天使の国への入口になっているんです。

パティの広場

 パティは天使さまから、天使の国へ入ることを許されています。

 天使の国にはエンジェルyukiさまという天使さまがいます。
 とってもやさしい天使さまで、いつも見守ってくれているんです。


「エンジェルyukiさまーー 今も見ていますかー」パティが天に向かっていいました。

エンジェルyukiさま
エンジェルyukiさま

「はーい パティ ずーと前から見ていましたよ」
「あっ yukiさま エンジェルyukiさまー」

「サーヤがやめたんだってね。あんなに大好きだったのに残念ですね」
「ええ とっても悲しいんです」

「パティ まだヨリちゃんはいるんでしょう」
「はい にこにこヨリちゃんです」

「じゃあ これからもヨリちゃんには会えますね。
 仲間たちとヨリちゃんをつれておいで……天使の国のみんなでお迎えしますよ」

「はーい」そういうとパティは広場の仲間を呼びました。
「アリさん、バッタさん、てんとう虫さん、トンボさんみんないますかー」

 ありさん バッタ  てんとう虫 トンボ

「パティ いるよ」アリさんが返事しました。
「わたしもいるよー」 トンボさんが少しおくれて飛んできました。

「天使の国へいきますよ。天使さまがおいでっていってるの……」

「うわーい うれしいなあ」仲間たちは大喜びです。

「パティ マリーを迎えにやりましょうか?」天使さまがいいました。
「えっ いいんですか?」

「マリーにきいてみましょうね」
「マリー マリーや ひまわりのマリーやパティを迎えに行けますか?」

ひまわりさん

「はーい 天使さま だいじょうぶですよ。いつもの広場ですね」

「ええ コスモスの花の所です。行ってくれますか。おねがいね」
「はい いってきます」そういうとマリーは天から広場の方へ向かいました。


 少しするとパテイたちの前にマリーがあらわれました。
「パティ 天使さまのお使いできました」

「はい きいています」

「さあ いっしょに天使さまの所へ行きましょう」
 マリーがいいました。


 マりーはひまわりの精です。
 広場のコスモスの花をかこむように、ひまわりの大きな輪ができていました。
 マリーと仲間たちの、お花のリングです。

ひまわりの輪

「さあ あのリングをくぐりましょう」
 ひまわりのマリーにうながされて、みんなでくぐりました。


「アリンコさん、バッタさん、てんとう虫さん、トンボさん行きましょう。
 ヨリちゃんも行きましょう。さあ どうぞ私についてきて下さい」パティはいいました。

 ヨリちゃんもパティのあとについリングをくぐりました。

 リングに入ったあとは、ふしぎな七色の光がまぶしいほどでした。
 これは虹の精レイリーもお迎えにきてくれていたからなんです。

虹の精レイリー

 リングをくぐって出てきた所は、花いっぱい咲いている天使の花園でした。
 ヨリちゃんは、はじめて見る、けしきです。

「うわーー きれーい すごいねー」ヨリちゃんがいいました。


天使の花園

 エンジェルyukiさまがヨリちゃんをお迎えしました。

「ヨリちゃんいらっしゃいませ。よくおいでくださいました。
 はじめてですね。ここへくるのは」

「はい はじめてです」ヨリちゃんが答えました。

「あの広場へ行けば、パティがいますので、いつでも一緒にきていいですよ」
「はい いいんですか。ありがとうございます」


 yukiさまのまわりには天使保育園のこどもたちもいました。

         

「ヨリちゃん いらっしゃい」こども天使たちもお迎えしました。

「パティ サーヤを見たいですか?」yukiさまがいいました。
「はい 今はどうしているのかなって、いつもおもうの……」

「雲さん 雲さん お願いね。サーヤに会いたいの……」
 yukiさまは、雲の精にお願いしました。

「はい しょうちしました。天使さま」
 雲さんは、天使さまに仕えていて、会いたい人を見せてくれる妖精です。


雲の精

 しばらくすると、天使の花園のほうから、大きな音がきこえてきました。

サーヤ花園


 ♪ ドーンドーン ドドン ド ドン 
         ドン ドン ドドン ドン ドン ドン 


 頭にハチマキ、ハッピ姿のいさましいサーヤが、大きな和太鼓をたたいています。
 パティや仲間たちも、太鼓のひびきが、胸にささるように、ジーンときました。

「天使さま サーヤはすごいね。心のこもった、たましいのさけびのような
 音が、心の中へドーン ドーンと入りこんできます」パティがいいました。

 パティの目をみると、うっすらと流れ落ちるものが見えます。
 仲間たちも、胸をふるわせながら聞き入っています。

あー サーヤ

 みんな、涙がうるんでて、今にもこぼれそうです。感動したんですね。
 それだけ、サーヤの太鼓は素晴らしかったのです♪♪


「天使さま、ありがとうございます。いつもの薄けしょうのサーヤでした」
「喜んでもらえてうれしいです。会いたくなったらまたいらっしゃい」

 元気でいるサーヤの姿を見ることができ、みんなうれしくなりました。
 アリさん バッタさん てんとうむしさん とんぼさんもお礼をいいました。

「天使さま、サーヤを見せてくれてありがとう。安心しました」


  お わ り